ウイスキーを毎晩欠かさないようになったのは最近のことで、それはハイボールを飲むからなので、生粋のウイスキー飲みからしたらまだまだ青いなと笑われるかもしれない。

バーでロックで飲む、という日常はまだ私にはないのだがそれに憧れる気持ちがムクムクと湧き上がってくるのは、田村隆一の『ウイスキー讃歌 生命の水を求めて』を読んだからだろう。

スコットランドの蒸留所、ロンドンのパブを巡った旅行記
田村隆一にとってのウイスキーは、氏の著作、氏について書かれたメモワールを読んだことあれば切り離せない存在であることを知っている。まさに「水」のようにウイスキーを飲んだ田村隆一はけして興奮することなく、ささやかな熱っぽさをたたえた口調で、まるでバーカウンターの隅にひとり佇みグラスを傾ける紳士のように語りかけてくるのだった。
平凡社カラー新書の一冊。パブや蒸留所の写真が豊富です。

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